第4段 奇跡

   僕は嬉しさのあまりあちこちを飛び回った。彼女は同じ世界にいるだろうか。試しに彼女の名前を大声で叫んでみた。何度も何度も繰り返し彼女の名前を呼んだ。返事はなかったが、その時近くに誰かいるのに気づいた。ゆっくり近づいていった。警戒しているのがわかる。僕は叫ぶのをやめてそろりと寄り添った。やはり彼女だった。恐る恐る手を伸ばし彼女に触れた。彼女は逃げなかった。少しずつ近づいていった。また会えたね。そうね、会えたわね。僕は運がいい。これは奇跡よ。