第3段 叫び

   時がきた。音もなく光もなく、なぜだかわからないが時がきたのがわかった。出ていくぞ。上へ上へと登り薄闇の世界にでた。体の中から力が、どうしようもない力が僕の体を押し出していく。背中が割れるのがわかった。下に落ちないようにしっかりつかまらなければならなかった。少しまわりが明るくなってきた。空気が流れるのがわかる。日が差し始めた。この時間を朝と呼ぶのを後で知った。気がつくと僕の体に羽が生えていた。柔らかい羽がだんだん硬くなってピンと伸びてきた。もう少し高いところに移動した。朝日が体に当たって新しい羽根がキラキラ光っている。大きく息を吸い込んで叫んでみた。